職人型内容証明仕掛人の方法論 !  第171号
               令和4年2月 7日発行
    職人型内容証明仕掛人が一発解決を目差す合法的仕掛け作りのノウハウ。

                  今回の目次
          □
 クレジット取引の現況から見えるもの

  クレジット取引には、消費者金融(いわゆるサラ金、キャッシング)とクレジットショッ
ピング(クレジットカード決済や個別クレジット契約の締結)があります。

  消費者金融は、改正貸金業法の施行(平成18年12月12日)以後、残高が往時の16
兆円から6兆円程度にまで減少させ、銀行の無担保小口融資(銀行カードローン)に逆
転されるに至っています。

  一方、クレジットショッピングの信用供与額は、年々増加の一途を辿り、特にクレ
ジットカード決済の伸びに著しいものがあります。
 以下に日本クレジット協会の資料に基づくデータを書きます。

  平成22年(2010年)  クレジットショッピング信用供与額    41兆円
  令和 2年(2020年)          同               83兆円

  平成22年(2010年)  クレジットカード決済額           35兆円
  令和 2年(2020年)          同                 74兆円
   

  平成22年(2010年)   個別クレジット契約信用供与額      6兆円
  令和 2年(2020年)         同                  9兆円


 令和2年で見ると、クレジットショッピング信用供与額83兆円の内74兆円、つまり約
9割がクレジットカード決済されていることになります。
 しかも、その決済条件の8割までが1,2回払い又はボーナス一括払いだと云います。

  令和2年の小売業売上高は145兆円ですから、小売店の売上の5割がクレジットカ
ードで購入しているのです。

  クレジットカード決済の利点は、欲しい物が見付かった時に現金がない時又は現金
を今は使いなくない時であっても、ネットショップやデパートや専門店で今すぐ買うこと
が出来ることです。

  これは、先に欲しい物を買って支払いは後払いにするというクレジットシステムがま
だ存在しなかった頃なら夢の話であったことが、今や現実のものとなって消費者の生
活スタイルとして定着していることを意味します。

  そして、クレジットカード決済の返済条件は、12回とか24回などの長期月額分割返
済が多くなくて、7月とか12月のボーナス支給時の一括払いや1~2回の短期分割返済
が8割を占めているということは、消費者の多くが支払いを後払いにするクレジットカー
ド決済機能をうまく利用した行動をとっていることになります。


  さて、小売業売上高145兆円の内、訪問販売の売上は1兆6千億円に過ぎません。 
ここ20年は小売の売上が横這いなのに対して、訪問販売の売上は半減しているの
です。

  かって、訪問販売がクレジットトラブルの発生源でした。  悪徳な訪問業者が
ゴロゴロ参入していて、消費者や中小零細業者を騙して買う必要のない商品や欠陥
商品を売付けていたのです。  
 その際の契約は圧倒的に個別クレジット契約だったのです。


  ここ7,8年で当事務所への訪問販売時の個別クレジット契約に関する相談はかな
り減っています。
  個別クレジット契約そのものは増えていることから、訪問販売業者の選別が進み
悪徳な訪問販売業者がかなり淘汰された結果なのだろうと思われます。

  ネット販売が拡大を辿る一方で、ネットを使えないシニア層にはまだ訪問販売に
よる対面販売を楽しみにしている高齢者が相当数存在していることも事実です。

  そのようなシニア層に特化して、コミュニケーションと人間関係の強化によりネット
販売に欠けている顧客に寄り添う営業を売りにした優良訪問販売業者は、逆に売上
を伸ばしているのです。


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