情報のコーディネーター  第130号
     
         令和2年3月4日発行
           窮すれば通ず。 情報こそ反転の力なり。 コトバで心の壁を破れ。

                 今回の目次
         □ 新型コロナウイルスとクラスター感染



  新型コロナウイルスは基本的にインフルエンザのウイルスですが、これまでのウイルスと
遺伝子が違うので特効薬がありません。

  感染経路が不明な感染者の出現、つまり市中感染の現実化による感染の拡大が懸念さ
れる中、2月28日に政府は3月上旬からの全国小中高の一斉休校を要請しました。

  尤も、感染者が肺炎を起こして亡くなっているのは、殆どが高齢者です。   
免疫力が低下している高齢者が亡くなっているのは、これまでのインフルエンザの場合と同
じで、新型コロナウイルスによる死亡率の方が高いという訳ではありません。

  その一方で新型コロナウイルスによる感染拡大は、ここ2週間が勝負だと云われます。
武漢では感染拡大が収まって来た様子が見られるからです。
 
  現在、感染して症状の出ている人は入院又は自宅静養により感染拡大を防止出来ますが、
新型コロナウイルスの潜伏期間は最長で2週間もあり、若年層には感染しているのに無症状
の人が結構いるのです。

  新型コロナウイルスは、濃厚接触した人に必ず感染させているという訳ではなく、人の
集まった閉鎖空間に無症状の感染者が行くことで感染を一気に広げています。

  これをクラスター感染(集団感染)といいます。 
 
  そして、閉鎖空間 (ライブハウス、スポーツジム、屋形船、雀荘、カラオケボックス、
クラブ等)での立食パーティーや飲み会などに参加して至近距離で会話をする場合が、
クラスター感染リスクの最も高い状況とされています。

  厚労省対策本部クラスター対策班に拠れば、感染しているのに無症状又は症状の
軽い若年層がクラスター感染により中高年層へ感染を拡大させていると分析しています。

  北海道では広い地域に感染者が点在しているのに毎日感染者が拡大しています。  
この拡大はこのクラスター感染によるものです。

  つまり、雪祭りに来た中国人から感染してそれに気づかない若年層が、都市部の人
の集まる場所に行って中高年層に移しているのです。
 

  政府はこのクラスター感染の防止が急務だとし、無観客試合、公演やイベントの
中止、テレワークの推進などを要請しているのです。

 
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