情報のコーディネーター  第68号
         
    平成23年4月28日発行
          窮すれば通ず。 情報こそ反転の力なり。 コトバで心の壁を破れ。

                今回の目次
          □ レベル7の衝撃
            ☆ 原発事故に想定外はない
            ☆ 放射能の恐ろしさ



   □ レベル7の衝撃

      ☆  原発事故に想定外はない
 「原発は安全なのだ」とマインドコントロールを掛けられていた日本人が冷水を頭
から浴びせられたような感じ、それが今回の福島原発事故だと思います。

  冷却水を送る電源が止まれば原子炉は沸騰して爆発を起し放射能を撒き散らす
ということが分かりました。

  原発が海辺にあれば大津波が押し寄せて来て破損する危険があることは誰で
も予想出来たことです。
そして、原発から放射能が漏れるような事故が起これば、今回のように周囲住民
に甚大な被害を齎すことも予見可能な範囲です。

  そうだとすれば千年に一度の地震でも事故の起きない原発、つまりもっと高台
に発電施設を置くとか太陽光発電を併用するとか、そういった万全の対策を立て
て置くという発想がなぜ出来なかったのだろうかと思います。

  それには当然初期投資に莫大な金が掛かりますが、被害発生後の損害賠償
金を思えば決して高い投資とは云えない筈です。

  東電の原発関係者は想定外の大津波だったと云いますがこれはおかしいの
です。    千年前に今回クラスの大津波が襲来していた事実が地層の研究で
分かっていたからです。

  原発事故が起これば甚大な被害が発生することを思えば、千年に一度の
可能性も無視してはならなかったのです。    福島原発事故は驕りが起し
たものであり、その意味では人災であったと考えます。

    ☆ 放射能の恐ろしさ
  チェルノブイリ事故といえば25年前に旧ソ連で起こった身の毛がよだつレベル7
の大事故でした。   福島原発事故がこれと同じレベル7の深刻な事故だとすれ
ば恐ろしい話です。  

  しかし、 チェルノブイリ事故では原子炉が炉心溶融の末に爆発し10日間火災
が続いて放射能を撒き散らしました。   福島原発事故で放出した放射性物質は
63万ヘラベクレルとされますが、それでもチェルノブイリのまだ1割程度なのです。

  また、圧力容器と格納容器で防御されている福島原発は、格納容器がなく
燃え易い黒鉛を使用していたチェルノブイリ原発のように大火災にはならない
だろうとされます。

  とはいえ、原発から20キロ圏内が4月22日に災害対策基本法により警戒区域
に指定されました。    警戒区域では立ち入りが禁止され、立ち入れば退去
が命じられます。

  原発事故がこれ程に警戒されるのは放射性物質という特異な毒物の恐ろしさに
あります。  

 今回放出された放射性物質にはヨウ素131とセシウム137があります。
これらの放射性物質は放射性壊変を繰り返して別の元素に変わりますが、その
際に放出される中性子やヘリウム原子核、ガンマ線が細胞を損壊するのです。

 これらがDNAを傷付けてガンや奇形児を産む危険を発生させるのです。

  ヨウ素131は体内に取り込まれると甲状腺に集まりそこから放射線を出し続け
ます。   半減期は8日と短い分放射線を一気に放出して遺伝子にキズを付けて
甲状腺ガンの発症率を高めます。

  セシウム137の半減期は30年と長い分放射線も弱いのですが、逆に長期間に
渡って発がん性物質を抱え込むことになります。

  さて、放射線の被ばく許容限度は年間1ミリシーベルトとされています。
警戒区域にある大熊町では毎時124マイクロシーベルトが記録されています。
毎時0.1シーベルトですから、ここに10時間いると年間の被ばく許容限度を超えて
しまいます。

  住民が住めるようにするには、放射性物質が沈着した表土を除去するか客土を
被せる等の処置が必要になります。


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