インターネット行政書士のフロンティア戦略  第129号   
                  平成28年3月19日発行 
      
民事法務のフロンティアに鉱脈を目差すインターネット行政書士のマインドと戦略。

                    今回の目次
                 □ 
現代の性奴隷




  NPO法人ヒューマンライツ・ナウは、アダルトビデオに出演した女性達が奴隷のよう
な状況に置かれており、救済する法律がないまま放任されているという調査結果を
公表しています。

  彼女達の殆んどはアダルトビデオの撮影という認識がないまま騙されて契約しており、
拒否すると「違約金を払って貰う」「親にばらす」「学校や実家まで迎えに行く」などと脅さ
れアダルトビデオへの出演を強要されているのが実態であり、それは性奴隷そのもの
です。

  性奴隷と云えば戦前の従軍慰安婦が連想されます。

  尤も戦前の場合、遊郭の営業や女衒という仲介業、娼妓という職業が違法では
なかったのです。
ただ、女衒などが強制連行や誘拐や詐欺により娘を意に反し慰安所に連れて行けば
刑法違反で官憲に逮捕されたのです。  
 
  中国大陸の従軍慰安婦の殆んどが朝鮮人であったことなどから、朝鮮人女性の違法
な勧誘に対して日本の官憲は甘かったのではないかと云う学者もいます。

  アダルトビデオに出演させられている女性達というのも意に反して従軍慰安婦にさせ
られた朝鮮人女性と同じではないか。

  ネットにはアダルトビデオの広告が溢れており、誰でもビデオの一部を無料で閲覧
することが出来ます。

 私見を述べれば、アダルトビデオというのは芸術性など全くない猥褻映像そのものです。
女性達が高額な違約金で脅されて出演し、不特定多数の人が閲覧し得る状況に晒され
ているのに削除権も一切持たないという状況は恐るべき人権侵害です。
 
 誰が見ても猥褻な映像がネットで配信されているのに刑法175条猥褻文書等頒布罪
を適用して業者を検挙したという話を聞かないのはなぜか。

  昔、どの町にもあったストリップ小屋に客が入らずどんどん潰れているのは、アダルト
ビデオがネットで簡単に買えるようになったからと云われます。

  その裏で若い女性の人権侵害が進行していたのです。

  AVプロダクションを監督する官庁がなく、直接規制する法律もなく、暴行や強要が
やりたい放題というのは、行政の怠慢以外の何物でもありません。



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