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修繕費用の妥当性チェックシート
自然損耗修繕特約が無効であれば、借主の故意・過失、善管注意義務違反その他通常使用を超
えるような使用による破損・損耗等を復旧する修繕費だけを借主は負担すればよいことになります。
T自然損耗修繕特約は無効か否かをチェックします。 判例では自然損耗修繕特約が次の何れかに該当する場合に無効となります。 @ 貸主が説明したという証拠(借主が認識していたという証拠)がない。 ・契約書の条文の中に印字された字でさらっと盛り込まれているだけで、契約時に特段 の説明がなかった。 ・署名・押印のない「入居のしおり」の中で借主負担とされているだけである。 ・負担区分表を渡しただけで承諾印がない。 ※ 逆に、重要事項説明書や署名捺印のある覚書があれば、貸主が説明し借主が 了承したという証拠になります。 A 特約の内容を借主が正確に理解したという証拠がない。 ・借主が自然損耗分の修繕費を負担する旨が契約書に明記されていない場合は無効と され、条文の限定的解釈がなされます。 ・「退去時に借主はクリーニング費用を負担する」の場合は、故意過失による汚損に伴う クリーニング費用と解釈されます。 B 借主が将来負担すべき修繕費の予測が困難である。 ・ @及びAの要件を満たしていても借主が契約時に将来負担すべき修繕費の金額を予測 することが困難な場合は、消費者契約法第10条により無効とされます。 参考 →平成16年3月16日京都地裁判決 ・「ハウスクリーニング代は一律3万円」ならば無効となりません。 C 公序良俗違反である。 (ただし、公庫物件に限定されます) ・公庫物件の場合、特約は公庫の設立趣旨に著しく反するとして@〜Bを議論するまでも なく民法90条により無効とされます。 ・なお、一般物件の場合は@とAにより無効性が判断されます。 |
U借主負担とすべき修繕費の額を算定します。 貸主が見積った修繕費には自然損耗分の修繕費が含まれております。 従って、経過年数(入居年数)に応じて減額するか又は経過年数を考慮せず部分補修費用の 負担とするなどの修正を行って貸主に主張して行くことになります。 <借主負担割合の基本的な考え方>・・・・最低施工単位が基本です。 a フローリングの張替え・・・・部分補修費用(最低u単位)、経過年数は考慮しません。 b 畳・襖の張替え・・・・・・・部分補修費用(最低1枚単位)、経過年数は考慮しません。 c クロスの張替え・・・・・一面分の張替え費用、経過年数を考慮します。 新築・入居期間2年 →借主負担70%、 築10年・入居期間2年 →借主負担50% ※ 経過年数に応じた借主負担は、国交省ガイドラインに掲載(13頁)のグラフにより算定します。 d ハウスクリーニング・・・・・部位清掃費用、経過年数は考慮しません。 |
通常損耗修繕特約や敷引特約に関する最高裁判決が出ている現在、貸主から請求された修繕費
の合法性を判断するには賃貸借契約書の条項チェックが益々重要になっています。
これはこれから賃貸借契約を締結するという時にも云えます。
賃貸借契約書をFAXして下さい。 チェック致します。
また、将来トラブルとならない賃貸借契約書案を提示致します。
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行政書士田中 明事務所